TES4の備忘録

Memorandum of TES4 一泊二日のオンライン(?)

妄執 ~ Paranoia ~ (後編)

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 昨日見たメモの内容が気がかりで、ほとんど眠れないまま朝を迎えてしまった。大慌てで寝床を出て、夜の明けきらないSkingradの町を、Glarthirの家の隣にあるSurilie家まで走る。なんとかDavide Surilieが家を出る時間には間に合ったようだ。



 




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 Davide Surilie。リーズナブルで高品質なワインとして有名なSurilie兄弟農園の経営者、Surilie兄弟の長男。町の名士として通っており、従業員の誰よりも早く農園に向かい、日がとっぷり暮れるまでそこで過ごす理想的な農場主である。








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 朝6時、家を出るとすぐに農園へ向かい、同じく早起きの従業員と一緒に仕事を始めるDavide。





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 朝8時、やっと弟のGastonも仕事に現れる。





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 Gastonが加わって三人になり、仕事は続く。昼まで休みもないまま働く彼らに関心仕切りではあるが、観察している立場からしてみると全く面白くない相手である…。





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 …なんだか空模様が怪しくなってきたな。





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 降って来た。





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 …と思ったが、なんとか上がってくれた。が、しかし、今度は霧で視界が悪くなって私の仕事の方がやりにくくなる。





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 何も見えない。





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 正午を過ぎると、三人は休憩のために資材の置いてある小屋に引っ込んで食事を始める。





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 休憩を終えて少しすると、Gastonだけさっさと帰っていく。





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 残ったふたりは仕事を再開し、私も彼らの邪魔にならぬよう夕暮れまでその仕事を見守る。





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 すっかり日も落ちて、人気もほとんどなくなった頃、やっと仕事を切り上げてDavideと従業員のRemanもやっと帰り始める。





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 その後は真っ直ぐ家に帰って終わりである。

 彼の家の玄関前でため息をつき、私も帰ろうと踵を返したところで思い出してしまう。…私はGlarthirのところに報告に向かわなくてはならないのだ。





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 Glarthirはいつも通り私が教会裏へ着く頃には既に待っていた。今日は松明すら持っていない。こちらへ向かって歩いてくるその表情が、気のせいかいつもより猜疑心に溢れている様に見えた。





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「へぇ、君はDavide Surilieが正直者だったとでも言うんだろ?」

 開口一番そんなことを口にしたGlarthir。もはや彼の疑いは私にこそ強く向けられているのは明白だ。そのことを目の前に突きつけられたとき…私は過ちを犯してしまった。





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「Davideはあんたを監視してる」

 彼にそんな暇は一度としてなかった。それがわかっていたのに、私の口を突いて出たのは、自分の身可愛さあまりの出任せの報告だった。言い訳させてもらえるなら、彼に危害を加えられるのが怖かったのではなくて、争うために近づいたわけではない彼と対立してしまうのが嫌だった。

 それを聞いたGlarthirは大喜びし、何事か走り書きした紙と一緒に報酬の金貨を私に寄越した。手にしたそれを呆然と見つめていると、彼は「その紙に書かれたことをやってくれたらもっともっと沢山の報酬を支払おう」と言った。そして、その書き付けの内容を見て私は絶句する。





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 …彼の依頼は一線を越えてしまっていた。





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 嘘の報告を本当のことにするために殺人まで犯すことは無理だ。そんなことは出来ないと即座に断ると、Glarthirは初めこそ戸惑っていたものの、すぐに何かに納得したような顔になると、

「いや、その通り、これは僕の問題だし、僕自身で解決すべきさ。君を巻き込んでしまってはいけなかったんだ。おやすみ」





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 そう言って、彼は帰っていった。怪しげな独り言を呟きながら。

 …私も、さっさと町を出てしまおう。もう面倒は真っ平だ。朝を待つこともなくこの町を出るんだ。関係ない。





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 …結局私は、不穏な内容の独り言を歌うようにぶつぶつと喋りながら歩いていくGlarthirの後をこっそり付いて行っている。関係ないで済ませられるタイミングではなかった。彼の妄想に、嘘とは言え裏づけを与えてしまったのだ。





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 結局どこかに寄る事もなく、彼はぶつぶつ言いながらそのまま家の中に消えてしまった。





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 しばらく待ってみたが、彼が家から出てくることはなく、私の危惧が取り越し苦労だったという叶うはずのない希望を抱き始めた頃だった。





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 大斧を担いだGlarthirが玄関から現れたのは。





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 彼が向かっている方向は明らかに、私が「監視している」と報告したDavide Surilieの家だった。本当だったら衛兵に通報するなどして即座にこの場で彼を止めなければならなかったと思うが、Dion隊長の警告に従わずGlarthirに協力して報酬を得てしまった負い目もあったし、もしかすると彼が直接的な行動に出るとは限らないかもしれないなどという、あまりにも儚くて浅はかでもある希望にすがっていた私は、黙って彼の後をつけて行くことしか出来なかった。





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 しかしそんな寝言が通じるはずもなく、彼はDavideの家の鍵をこじ開けて押し入ってしまう。私もそれについて大急ぎで家の中に入る。彼が本当に一線を越えてしまう前に、今度こそ本当に止めなければ取り返しのつかないことになる。





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 Glarthirは、Davideの寝室の前に黙って立っていた。鍵開けに苦戦しているらしい。おかげで彼が行動に移る前に追いつくことが出来た。





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 なんとか止め様として話しかけたが、彼は既に聞く耳を持っていなかった。

「大胆な策だと思うし、僕もこんなことしたくないけど、これが唯一の方法なんだよ!」

 そう口にした後で、まるで周囲にいる見えない誰かに取り繕うように私へ向かって「帝都への行き方はわからないんだ。他を当たって見てよ」と口にしたGlarthirの目には狂気じみた歓喜が滲んでいた。彼の正気を信じた自分が馬鹿だったのだ。彼はもはや、理屈などで止められはしない。それでも、その場ですべき最後のことをする決心を、私はつけられなかった。





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 そうこうしている内にGlarthirは鍵をこじ開け、人の気配に気付いて起き上がったDavide Surilieに向かって手にした斧を振り上げる。そして私は…





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 彼を死なせずに済む結末はあったのだろうか。もし、私が彼に関わらなければ。すぐに衛兵隊に通報していれば。それとも、それが今でなかったとしても、その狂気のために彼は悲劇的な結末をいつか迎えることになっていたのだろうか。

 考えても考えても、私にはわからなかった。

 フラフラとSurilieの屋敷を出ると、霧に包まれた町へ、私は行く当てもなく歩き出した。










【おわり。】


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 こんな武器まであった!
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泥龍 (clay7890d)

Author:泥龍 (clay7890d)
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 統一宇宙暦0083年32月生まれ。スットコイッチョム大学中退。趣味はポロ。この連載が完結したら結婚するという言葉を遺し挟まって失踪。現在は連続で墜ちて来る隕石と各国からの難民受け入れへの圧力を撃ち落としつつ、機首の辺りから高出力レーザーを放つわけわからん戦闘機(?)である。科学的な根拠についてはよくわかりません。

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