TES4の備忘録

Memorandum of TES4 一泊二日のオンライン(?)

悪夢の闇を越えて ~ Through A Nightmare, Darkly ~ (後編)

Category: OBLIVION > ロールプレイ日記   Tagged: oblivion  オブリビオン  
~ここまでのあらすじ~

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 自らの精神世界に閉じ込められた狂気の魔術師Henantierを救い出すため、Dreamworld Amuletの力で彼の夢の世界へ飛び込んだ狼子。

 Henantierと彼自身の作り出した世界の狂気に翻弄されながらも、この世界から脱出するための鍵となる、彼から奪われた精神を形作るElementsを少しずつ集めていた狼子だったが、その途中で同じく閉じ込められたという奇妙な獣人の娘Miaと出会い行動を共にすることになる。







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 目の前には、朽ちかけた木の扉。ここは、先ほどまでの二つの試練の間への扉があった階層の下の階である。

「この先が勇気の試練の間だ」

「な、なんか聞きたくない音が聞こえてくる気がするんだけど」

「そうか?」





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「うわあやっぱり水が流れる音だった!」

 扉を入った先は暗い鍾乳洞だった。足元は浸水しており、奥へ向かって伸びる通路は途中から水の底に消えていた。そして右手にはお約束の、恐らくこの試練に役立つアイテムの収められたAyleidの容器が置かれている。





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 容器の中身は・・・水中呼吸の魔法薬だった。それも一本きりだ。背後の扉はびくともせず、今からどちらか一人が引き返してHenantierの元で帰りを待つというわけにも行かなさそうだった。

「うわー、やっぱり・・・水の中を泳いで行けって事なのかなあ」

「そうだな・・・」





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「あ、あの、言いにくいんだけどさ・・・あたい・・・」

「なに?」

「・・・泳げないの・・・」

「目も開けられない?」

「うん・・・」

「・・・じゃあ、この薬はお前が持ってろ。苦しくなったら使うんだぞ」

「う、うん、でも、あんたはどうするの?」

「俺はTGMがあるから大丈夫」

「え?」

「さ、俺の背中に掴まって、目をつぶってろ。水に入るときに合図するから、深く息を吸い込んで」

「う、うん!」





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 深く息を吸い込み、水没した通路へ潜る。通路は曲がりくねりながら下へ、水底の深い場所へと続いていた。





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 暗視で見通す水の中は、白く濁ってしまい見えづらい。Miaは私の首に手を回してしがみついたまま大人しくしている。しかし彼女も、窒息の恐怖と戦っているに違いない。





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 そろそろ、息が苦しくなってくる。ゴールはまだ見えない。大体、ゴールがどんな姿をしているかもわからない。ゴールの先に空気がある保証もない。





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 深く考えもせずに呼吸薬を譲ってしまったことを後悔し始めたとき、通路を曲がった先にAyleidの容器を見つける。中身は・・・呼吸薬だ。これで、詰まりかけた息も繋がる。

 呼吸薬を飲み、更なる水底を目指して泳いでいく。そして通路の先に、ついにどこかへ通じる腐った木の扉を見つけ、開いた。





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 なんとかTGMを使わずにたどり着くことの出来た扉を開いた先は、空気のある場所だった。

「・・・ブハッ!! Mia、無事か!?」

「ゴボゴボ・・・ばんとかばいじょーぶび(なんとか大丈夫)」

「ハァ・・・」





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 悪夢のような赤い空の下、崩れかけた城壁の中心に置かれた台座の上に、黄色い光をまとった球体が安置されている。目的のElement of Courageだった。





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「Henantier、Element of Courageを見つけて来ました」

「うむ、確かに先ほどから胸の奥より元気根気勇気としか言えぬものが溢れてくるようで、ダンスもキレッキレなのだ。今なら何でも出来る気がするぞ!アッウウイネイネアーアウ!アーアウ!」

「おっさんその振り付けウマウマ・・・」

「しかし私にはまだ理解了解納得しがたい懸案があるのだ。それ即ちみなぎるモティベーションはあれどそれを実現に踏み切るだけの決意が足りないということだ!それ故に今私は眠気も食欲も疲れまでも感じず月曜日も来ることもないこの場所で踊り続けるという保守的にして非進歩的な決断に踏み切ることこそ私にとって最良なのではないかと思い始めているのだ!」

 ・・・決意の試練に行こう。





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 私とMiaは、先ほどの勇気の試練の間の向かいにある決意の試練の間の前に来ている。

「う、うわぁ・・・な、なんかさっきまでよりも・・・」

 禍々しい空気に満ち満ちている。目の前には血みどろの何かを引きずったような跡があり、右手のテーブルの上には白骨死体が打ち捨てられている。

「と、とにかく行くしかない。入ろう」

「う、うん」





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 軋む扉を開けると・・・入ってすぐ左手に、お約束のAyleid容器。中に入っていたのは・・・





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「武器と鎧か・・・これは間違いなく・・・」

「・・・何かと戦わされるってこと?」

「多分な」

「い、いやだなぁ・・・帰ったらダメかなぁ」

 当然、背後の扉は硬く閉ざされてしまっていた。





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「俺が前衛で敵をひきつける。お前は弓で支援してくれ」

「う、うん」

「よし、それじゃあ・・・」





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「行くぞおおおおおおおおおおおおおオラアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

「う、うわああああああああああああああああああああ」

 雄叫びを上げながら飛び出した先は、破壊され傾いた闘技場。そしてこちらの気配に気付き、二体のMinotaurが向かってくる。飛び掛ってくる二体に、私は氷のエンチャントの施されたハンマーを振るい、Miaは離れた場所から矢を放った。





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「狼子!回復!」

「お!サンキュー!よっしゃあああああ行くぞおらあああああああああああああああ」





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「はぁ、はぁ、や、やったの?」

「ああ、やったんだ、二人でな」

「うそ、やったぁ!!あたい・・・」





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 そのとき、地鳴りと共に目の前の地面から石の階段がせり上がって来る。





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 階段の先には台座があり、その上では緑のオーラをまとった球体が、四方から射す謎めいた光に照らされていた。





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「これが最後のElementなんだね。じゃあ、あたいたち、やっと出られるんだよね?」

「ああ。きっとな。さあ、一緒に触れよう」

「うん!」





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 Element of Resolveに触れると、私達二人は一瞬にして元の部屋に戻される。目の前に立つHenantierは、どこか悟ったような、がっかりしているような、不思議な面持ちで佇んでいた。

「Henantier、気分はどうです?」

「あ、ああ・・・今の今まであふれ出る情熱を自分でも抑えようがなかったが、今はそんなこともない・・・不思議と落ち着いているよ。今は、私がここに居るべきでないということも、いつでも自分の力で私や君たちを脱出させられることがわかる」

「おっさん、正気に戻ったんだね!」

「ではHenantier、早速元の世界に」

「だが、注意忍耐勇気決意の全てを取り戻した今、こういう風にも思うのだ。私にとってとるべき最も大きな決断は、ここから脱出するのではなく、この世界に残るということではないかと。現実世界に戻り、取るべき責任という名の枷に拘束される毎日から脱却し、なんの責任も月曜日もなく、毎日が日曜b」

「出るぞ基地外」

「はい」










***











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「この恩は一生忘れません。あなたがいなければ、私もHenantierもどうなっていたことか」

「彼が無事で何よりでした。Henantierは、気分はどうです?」

「うむ。私も流石に毎日が日曜日では、毎日明日来る月曜日の恐怖と戦う羽目になって気が休まらないと思うしサザエさんも思えばそこまで好きではなかったからな。それに月曜日があるからこそ一週間の最後に来る土日休に潤いが出るのだということに改めて気が付いたよ。ダンスの道を究められなかったのは心残りだが、あの閉塞感に満ちた世界から私を救い出してくれた君にはとても感謝している、友よ!」

「・・・アンタはそれが素だったのか」





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「ふい~、おっさんの家からこれを盗って来たのがバレなくて良かった~。欲をかくと碌な事にならないねぇ。いや~それにしても、いいダガーだな~これ。素材はなんなんだろう。見たことない材質だけど」





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「こんなところにいたのか」

「うわ、うわわぁ!な、なに?ああああたいは何もとってなんか」

「あん?いや、最後にお前に渡したいものがあってな。ほら」

「え・・・」





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「これ・・・」

「俺様愛用のマフラーだ。一応エンチャント品だから、使っても売っても役に立つ」





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「もらってもいいの・・・?」

「ああ。その代わり、盗みは二度とやるなよ」

「・・・うん!!」

「ちなみにダガーが一本家から消えていることについてHenantierは知っているがそれを黙って持ち出した人間に自分を助けてくれた礼として譲ってくれるそうだ、良かったな」

「う・・・うん・・・」





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「ねえ狼子!あたい達、また会える?」

「そうだな・・・」

「また会おうよ!ね!」

「・・・ああ!」

 夕暮れの町に駆け出して行ったMiaは、その内路地の奥に見えなくなった。










***











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「それで・・・」





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「・・・どうしてお前がここに?」

「うん!戦士ギルドの人に聞いたらここに住んでるって教えてくれたんだ。カワイコちゃんには特別に教えてくれるんだってさ!」

「あの糞支部長(Azzan)・・・」

「ということでしばらく泊めてよ!あたい行くとこないからさ!」

「あのなぁお前・・・」





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「あ、あたい料理も出来るよ!得意料理はビーフシチューとスイートロール!スイートケーキも得意だよ!なんだったら毎日焼いてあげるよ!キッチンはこっちでいいんだよね?」

「いや、うーん、確かにそれはそうなんだが」





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「掃除だって得意だよ!ほら見て!ほこりが魔法みたいに集まるよ!まさに人間ダイソン!」

「いや、うん、確かにね、綺麗にはなってるけど」





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「お願いします!ずっとじゃなくていいから家に置いてください!行くとこないのお願い~!」

「いや、まあそこまで言われたら確かにむげに断ることは出来ないんだけど、」

「え?じゃあいいの!?やったーーーーー!!!」

「いや、そうじゃなくてあのね、聞いてる?」





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「それじゃああたい、使っちゃった小麦粉と卵買いに行って来るね!」

「あ、おい!まだいいって言って!」





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「ったく、人の話も聞かないで・・・」





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「・・・ま、いっか。」

 人生は長い。










【おわり。】


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 たまにダンジョンで出会うオークの冒険者。ちなみに彼はこの直後鉄球の罠に引っかかって死亡しました・・・。
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Author:泥龍 (clay7890d)
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 統一宇宙暦0083年32月生まれ。スットコイッチョム大学中退。趣味はポロ。この連載が完結したら結婚するという言葉を遺し挟まって失踪。現在は連続で墜ちて来る隕石と各国からの難民受け入れへの圧力を撃ち落としつつ、機首の辺りから高出力レーザーを放つわけわからん戦闘機(?)である。科学的な根拠についてはよくわかりません。

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